女子のからだ、いつ、何がおこるの?

Doctor:
西ヶ谷順子

杏林大学産科婦人科学教室

乳房がふくらむ、ふっくらしたからだつきになるなどの女性の第二次性(せいちょう)徴は、卵巣(らんそう)から分泌(ぶんぴつ)される女性ホルモンであるエストロゲンによっておこります。このほか、卵巣と副腎(ふくじん)から分泌される男性ホルモンや成長ホルモンなども関与しています(卵巣からも男性ホルモンはでているのですよ!)。

いつ、何がおこるのがフツウ?

正常な第二次性徴は8 ~ 9 歳に始まり、「乳房発育→陰毛発育→初経」の順に進みます。この頃に腋毛(えきもう)発育もおこりますが、時期には個人差があります。身長が急に伸びる時期のピークは陰毛の発育が始まった後で、初経のおよそ1 年後となります。中学生くらいに急に身長が伸びる人が多くなるのはこのためです。もし、中学を卒業してもまだ初経が来ない…など心配なことがあれば、ぜひ産婦人科にご相談ください。初経が来ない、ということで産婦人科に行った場合、診察は、お話を聞いた上で、内診(ないしん)(女性性器を見たり触ったりする診察方法)、超音波検査、必要に応じて血液検査などを行います。内診がどうしてもイヤだという人は、その旨を伝えれば、内診をせずに診察できる場合もあります。「内診が怖いから行かない」というのではなく、まず相談に来てもらえるといいな、と思っています。

【第二次性徴がおこる年齢】

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月経がとまったときは?

また、精神的なストレスを感じていたり、極端なダイエットをして体重を落としたり、激しいスポーツをしていたりすると、月経が来なくなることがあります。放置しておくと、将来妊娠できなくなったり、若いうちから骨粗鬆症(こつそしょうしょう)(骨粗鬆症を予防して元気に長生き!参照)になって骨折しやすくなったり、と深刻な影響がでるリスクがあります。「ラクだから」「忙しいから」といって放置せず、3カ月以上月経が来ない場合は、学校の保健の先生に相談したり、産婦人科に相談に来てください。