2人目、3人目とタイミング

Doctor:
木戸道子

日本赤十字社医療センター第二産婦人科

子どもひとりでも大変なのに、またひとり増えると手間も苦労も倍になると思われがちです。個人差は多少ありますが、2人目以降は前回の経験で手順がわかるため、家事や育児の手際がよくなるのが一般的です。また、手持ちの子育て支援情報も増え、ママ友のネットワークも利用しやすくなります。お産にかかる時間も平均して経産婦(けいさんぷ)は初産婦(しょさんぷ)のおよそ半分になり、より安産になる傾向があります。

からだのケアと環境整備を

次の子を、と思って計画を立てても、なかなか思い通りにならないこともあります。お母さんの年齢が上昇すると妊娠率が低下することも考えて、時期を検討しましょう。高血圧や糖尿病、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)などの持病(じびょう)がある場合には、必要であれば治療を受けて、健(すこ)やかに妊娠が迎えられるようにからだをケアしておきましょう。職場によっては育休が続けて取りにくい場合もあります。復職する予定であれば、仕事を続ける意欲と責任感を示し、出産時期のタイミングについて会社とある程度相談しておくといいでしょう。

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上の子とのつきあい方

妊娠中・出産時に、上の子の世話をどうするかも考える必要があります。上の子が赤ちゃん返りや困らせるようなことをして、親の気を引くこともあります。多くの場合、子どもは愛情を求めて確認しようとしているので、上の子と2人きりで過ごす時間をつくるなどして、愛情を示してあげると安心するものです。

年の差、タイミング

家族計画において子どもの歳の差をどうするか、パートナーとよく話し合いましょう。1~2歳差など年齢が近ければ、兄弟・姉妹がいっしょに遊べる、まとめて世話ができ全体の子育て期間が短くなる、保育園などのきょうだい割引が使いやすい、などのメリットがあります。ただ、同時期におむつの子が複数いて大変、授業参観など学校行事が重なって、かけもちで忙しくなることがあります。歳の差が3歳、6歳、9歳など3の倍数の場合には、入園入学が重なり出費がかさみやすくなりますが、卒園・卒業した上の子のおさがりがそのまま使えることもあります。4~5歳以上歳が離れると、上の子がしっかりしてくるので、下の子の世話をお手伝いしてくれ、頼もしいこともあるでしょう。歳の差がいくつでも、今の子育てが楽しい、子どもが可愛いという気持ちと、パパのサポートがあれば、にぎやかな明るい家庭が築けることでしょう。