確実な避妊法を教えて!

Doctor:
種部恭子

女性クリニックWe! TOYAMA

二重の防御「低用量ピル+コンドーム」がおススメ

日本では避妊法(ひにんほう)としてコンドームを選択する人が多いですが、実は、コンドームをつけているのに妊娠してしまう人が約14%!なんと7組に1組、7回に1回ぐらいは、きちんとコンドームを使用していたのに妊娠しているのです。コンドームは避妊法としては効果が低い方法。だから、より確実な避妊効果が期待できる経口避妊薬(けいこうひにんやく)「低用量ピル」をおすすめします。そして、HIV/エイズなどの性感染症(せいかんせんしょう)の予防としてコンドームを併用(へいよう)する、つまり二重の防御(ぼうぎょ)= Dual protection(デュアル・プロテクション)をおすすめします。

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若い女性におススメ!低用量ピルは女性の味方です

世界では経口避妊薬「低用量ピル」が主流。ドイツでは、若い世代の7割が低用量ピルを選択しています。低用量ピルの特長は以下のとおりです。避妊以外にもさまざまなメリットがあるので、おすすめです。

【ピルのメリット】

  • 毎日1粒ずつ飲むだけで確実な避妊ができる
  • 女性が主体的に妊娠するかどうかを決めることができる
  • 月経を自分の好きな日に移動できる、月経痛が軽くなる、月経量が減る、ニキビがきれいになるなど避妊以外の利点がある
  • 妊娠を希望する場合は、服用をやめるだけ
  • 健康な若い女性が服用する場合には、副作用(ふくさよう)は極(きわ)めてまれ

避妊にもっとも大切なもの=「避妊しようとするかどうか」

いくら避妊法を知っていても、使おうとしなければ意味がありません。避妊行動を取れるかどうかは、ホンモノの愛かどうか、見分けるチャンスです!

  • 男子=言われなくてもコンドーム
  • 女子=人生の決定をパートナー任せにしない。妊娠するかしないかは、自分で決めよう

緊急避妊法「モーニングアフターピル」

コンドームが破けた・脱落した、コンドームからもれた、ピルを飲み忘れた、避妊(ひにん)しないセックスをした…など、「妊娠するかも」と思ったら、72時間(3日間)以内に婦人科を受診し、緊急避妊ピル(ノルレボ錠(じょう)2錠)を1回飲むだけで、80%は望まない妊娠を避けることができます。

  • 健康保険はききません(1回1万5000~2万円前後)
  • 効果は80%(緊急避妊ピル服用後、次の月経までセックスを避ければ、効果は約90%とも)
  • 副作用はほとんどなし
  • 性交後2週間ほどで必ず、妊娠検査薬で妊娠していないことを確認すること

緊急避妊ピルはあくまで「緊急」。緊急避妊後は、低用量ピルを使用してより確実な避妊を始めることをおすすめします。

【避妊法とその特徴】

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For Men

予期せぬ妊娠は男性にとってもつらい

本当に不思議ですが、妊娠がおこると、どんなに望まない、予期しない妊娠であっても、男女とも「産みたい」「産ませてあげたい」という気持ちになります。特に気持ちがまっすぐな10代の場合は、この気持ちを越えて産む・産まないを選択するのが、とても難しいのです。だから確実な避妊が必要。「1回なら大丈夫」 「1回目が大丈夫だったから2回目も大丈夫」「10代だから大丈夫」はありえません。