女性性器ってどんなもの?

Doctor:
西ヶ谷順子

杏林大学産科婦人科学教室

【女性性器】

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女性性器は子どもを産んで育てるという、命をつなぐことに関わる臓器です。外生殖器(がいせいしょくき)には、恥丘(ちきゅう)、大陰唇(だいいんしん)、小陰唇(しょういんしん)、陰核(いんかく)、腟前庭(ちつぜんてい)、尿道などが含まれます。内生殖器は、卵巣(らんそう)、卵管、子宮、腟が該当します。卵巣は生殖に関わる以外に、女性特有の内分泌(ないぶんぴつ)機能=ホルモンバランスを保つ役割もあります。思春期の性器は左右対称に成長しないことも多いので、左右で見た目・長さが違うことがあります。これは何も問題はないので気にする必要はありません。生まれつきの異常がある場合は、赤ちゃんのときに病院で性器を確認しているので、そのときに診断されているはずです。みんな顔が違ったり肌の色が違うように、性器の形や色も人によって違うのが当たり前なのです。

処女膜はどんな膜?

「処女膜(しょじょまく)はセックスするまで閉じたままなんですか?」という質問を受けることがあります。処女「膜」という名前ですが、いったいどのようなものでしょう。女性がお母さんのおなかの中にいるときは、腟(ちつ)はこの膜によってふさがれています。その後、自然に孔(あな)が開いて、月経血を通せるような結合組織として、腟の入口を不完全にふさいだ状態になっています。「膜」といっても、完全に閉じているのではないのです。もし孔が開かず、処女膜が腟の入口を完全にふさいでしまっていると、月経血が流れることができません。「初経がなかなか来ないが、月経痛のような痛みがある…」と、産婦人科に相談に来る人で、処女膜が完全に閉鎖していたというケースもあります。気になる症状がある人は、産婦人科にご相談ください。

For Men

都市伝説にまどわされないで!

「初めてのセックスは痛いもの、出血するもの」という俗説がありますが、痛みは人それぞれですし、出血しない人もいます。出血がなかったからって「初めてじゃなかったのでは?」と疑ったりするのは論外ですよ。